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吉祥寺の家/窓のない家

建築主に初めてお会いした時、建築雑誌やインテリア雑誌が山積みになっており、多くのイメージを持たれてました。設計依頼を受けたとき、「ここにあるどの雑誌より素敵な住宅を設計してほしい」、と云われ、好きなイメージを雑誌で伝えられました。私からは、「設計とは好きな雑誌のページを編集するかのようにつなぎ合わせるものではない。でもこの土地でしか出来ない住宅を作りましょう」、と答えました。自然光があふれ、プライバシーが確保できる家。相反する要求のなか太陽の動きをシミュレーション。周囲からの視線を遮り日中一番太陽光が当たるプランを模索しました。敷地周囲からほとんど窓が見えない、でもとても明るい住宅が実現しました。竣工時、建築主から、「 雑誌はみんな処分しました。どの雑誌の家より好きだから」と感想を言われました。大袈裟に良く言って下さったとしても建築家には嬉しい一瞬でしたし、後日快適に住んでます、と報告を頂きました。