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光庭のある家/吉祥寺Y邸

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都心の典型的な密集地に計画した住宅。隣接する住居、道路からのプライバシーを完全に遮断しながら豊かな住環境の創出が求められた。そのため外壁には「窓」を設けず、あえて家の中心にパティオを挿入する配置計画を採用し、朝から夕方まで自然光が差し込み風が通り抜ける明るく開放的な住環境を目指した。パティオに面して吹き抜け、テラスを配置しゆるやかに空間を連続させることでシークエンスの変化とともに四季を感じる豊かな住環境を演出している。杉板を型枠とすることでコンクリート打ち放しでありながら、やわらかい表情を実現している。RCとすることで大きな開口部を確保し明るく開放感溢れる住環境を実現している。

(設計後記)
建築主に初めてお会いしたとき、建築雑誌やインテリア雑誌が山積みになっており、多くのイメージをお持ちのようでした。設計依頼を受けたとき「ここにあるどの雑誌より素敵な住宅を設計してほしい」と言われ、いくつかの好きなイメージを伝えられました。私からは「設計とは好きなイメージをつなぎ合わせていくことではない。でもこの地でしかできない住宅を創りましょう」と答えました。プライバシーを確保しながら自然光があふれる開放的な家。相反する要望の中、太陽の動きをシュミレーションし周囲からの視線を遮り、かつ一日中自然光が当たるプランを模索しました。敷地周囲からほとんど窓がみえず明るく開放的な住宅が実現しました。竣工時、建築主様から「雑誌はみんな処分しました。どの雑誌の建物より好きだから」。お世辞でも建築家にとってはうれしいお言葉でした。

所在地
東京都
竣工年
2010
用 途
住宅
敷地面積
260㎡
延床面積
210㎡
構 造
RC壁式
施 工
写 真
アック東京
光庭のある家/吉祥寺Y邸

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